宝ものの民家

429836_316945551736589_342576271_n

 

ご愛読、ありがとうございます。

 

今日、以前よりその動向が気になっていた大阪市淀川区の古民家「渡邊邸」について、その保存会による集会「渡辺邸を知ろう」に、参加してきました。この「元・大阪府文化財」の現状についての話を、自分の耳で聞くためです。

 

渡辺邸は、築400年ほどと言われる、大阪市内最古の木造住宅です。江戸時代という平和な時代の家づくりではなく、周囲に堀をめぐらして閉鎖的につくられた800坪の敷地をもつ、明らかに江戸以前の佇まいの、豪農屋敷なんです。

 

一番最初、この古民家が解体の危機にあると知ったのは、4月に産経新聞に載ったニュースでした。大阪府教育委員会が、渡辺邸の府文化財指定を解除した、というのです。それも、現在の所有者が多額の相続税を支払えないのが理由、だというのです。

 

正直私も、渡辺邸の存在はうっすらとしか知りませんでした。大阪市内に残っている、かなり古い家、という程度でした。でも、一旦文化財指定をされたものが解除され、しかも相続税を理由としてなくなってしまうなんて、そんなことあり得るのか。非常に理不尽だと感じました。慌てて、FacebookやTwitterで情報を拡散しつつ、大阪府知事や大阪市長にメールしたりしたものです。

 

その後、それに反対して「大阪市渡辺邸保存会」が発足して署名を集めているということを知りました。私も早速署名をし、社内のスタッフのみんなも協力してくれました。

 

今日、その保存会による集会があるというので、その署名をもって、詳しい事情や今後の展望などを聞きに行ってきた、というわけなんです。場所は渡辺邸の隣にある自敬寺というお寺。住職さんも、その保存会の発起人なんですね。

 

発起人、世話人の方々の話を聞いていると、やはり文化財の保護、というものの難しさを痛感します。今回のケースでは、前所有者の方はおばあさんの一人暮らし。旧文化財保護条例から、新条例に移行する際に、「文化財に指定されると、見学者を受け入れないといけない」ことなどを理由に、それに同意しなかったそうなんです。

 

冒頭の写真も、敷地を取り囲む塀の外側から撮られたもの。おばあさんの意志により、長く敷地内に人は立ち入ることができなかった。それが今回仇になったというわけなんですね。

 

ですから、府の文化財といっても、実際には宙に浮いていた状態だった。そしておばあさんがお亡くなりになって所有者が変わった時、莫大な相続税が払えず、土地を売却する、という選択肢がありえたし、そうなると旧の条例による文化財指定は解除となる、という事情だった、ということがわかりました。

 

既に土地所有者と民間の業者との間で、売買契約は成立していて、10月末には解体が開始されるという状態。法規的には問題もなく、府や市も介入が非常にしづらい状況に、いまやなってしまっていたんですね。

 

さあ、保存会をはじめ我々は、今から何ができるか。今日は、吹田市の前市長さんもお見えになっていました。吹田市でも同様の古民家を署名によって救った前例があり、今回のアドバイザーとしてのご参加だったんです。

 

吹田の前例にならって、とにかく署名を集め、地元の皆さん、そして渡辺邸の文化価値を尊重する方々の意思を、公にすることです。もう、時間がない。

 

今日、現状を知り、より一層この古い民家、大阪の宝といえる築400年の建物を、なんとかしたいという気持ちが湧き上がってきています。このブログを読んだ皆さん、是非、この署名にご協力下さい。

 

保存会のHP、オンライン署名のHPはそれぞれ以下になります。

http://watanabetei.org/

http://www.shomei.tv/project-1992.html

 

 

「古い古い木の家」という宝ものを一緒に守りましょう。皆さん、ご協力よろしくお願い申しあげます。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です