阪神よいとこ:和ろうそく松本商店

2014-02-27 13.40.28

 

ご愛読、ありがとうございます。KJWORKS・木の家のくらしプロデューサー、山口です。

 

久しぶりの阪神よいとこは、西宮、今津周辺シリーズ第3弾です。あまり有名ではないかもしれませんが、私が以前から興味をもっていた「和蝋燭(わろうそく)」のお店のことを。

 

最近は「キャンドル」という方が通りがいいかもしれません。炎の揺らめき、その癒やし効果を求めて、色んなキャンドルの人気が高まっているようですね。そのような話を聞くにつけ、「日本にもオリジナルの蝋燭があるのになあ」と思っていました。

 

西宮にある有限会社松本商店さんは、その日本のキャンドル、和蝋燭のお店です。創業は明治10年。今なお、昔ながらの材料と製法で、蝋燭をつくってらっしゃいます。

 

和蝋燭というものは室町時代に中国から製法が渡来したものだそうで、江戸時代が最盛期。明治以降は西洋ろうそくの普及によって徐々に廃れていましたが、近年は「和の灯り」としての再評価が高まっているようです。私もそんな感じで興味をもった一人なんですよ。

 

和蝋燭の原料を何から採るか、皆さんはご存知でしょうか?私も初めて知った時は驚きましたが、「木の実」からなんです。櫨(ハゼ)の木の実から採れる油で、これを木蝋といいます。パラフィン系のものにはない独特の粘りをもつ、安全で優れた材料なんですね。

 

木蝋はその高い性能から、私たちの生活の色んな製品に使われています。例えば口紅、ハンドクリーム、クレヨン、などなど。面白いのは、お相撲さんの髷を結う鬢付け油。これには木蝋でないと駄目で、他の油では相撲のぶつかり合いの衝撃に耐えられないのだとか。

 

和蝋燭のつくり方はふたつ。一本一本、手で蝋をかけて作る 『清浄生掛け(しょうじょうきがけ)』という方法と、『型流し』という、その名の通り、型にながしてつくる方法があります。熱い熱い木蝋を手で塗りつけていく生掛けは、まさに職人の技ですね。

 

冒頭の写真は、松本商店さんの店内。『型流し』でつくり、一本一本手描きで色とりどりの花を描いた「絵蝋燭」がずらりと並んでいます。これは生掛けではできない、型流しと絵心の妙。どれも非常に美しく、季節に応じて楽しめるものです。

 

こんなよいもの、お仏壇に供えるためだけに使うのは勿体無い、暮らしの中でもっと活かしたい、そう思います。でも反面、こうも思います。こんなよいもの、火をつけてしまうのは勿体無いと。そこがなんとも難しい、美しい絵蝋燭ならではのジレンマでしょうか(笑)。

 

いずれにせよ、写真ではその一本一本の素晴らしさが見えないのがとても残念。ぜひお店のHPを覗いていただいて、そのなんとも言えない独特の味わい、日本の伝統工芸と言うべき良さを楽しんでいただきたいところです。


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